この東京ドームや後楽園ホールから、JR水道橋駅に神田川を越えて渡る『後楽橋』があります。
私はその橋を『後楽園の泪橋』と勝手に呼んでいます。
本来の「泪橋」の由来とは意味が異なりますが。
勝者がいれば敗者がいる。
勝った者は喜び勇んでこの橋を渡り、敗者は悔し涙を流しながらこの橋を渡る。
プロスポーツの中において、ボクシングは飛び抜けて過酷なものだと私は考えています。
選手として活動できる年齢層が限られていること、
プロになったからと言って、ギャランティが保証されるわけではないこと、
試合でお互いに殴り合って、もしかすると一発のパンチで勝負が決まる。そして、怪我をする可能性も高く、その一発が選手生命に関わるかもしれない。
批判や誤解を恐れず敢えて言うならば、これで成功者に上り詰めるのはほんのわずかな人に限られる、割に合わないスポーツではないかと思います。
しかし、それでもプロになってリングに立つことを志す者がいます。
試合に負けても、もう一度這い上がってリングに立とうとする者もいます。
私は彼らの若さやエネルギーをリスペクトします。
簡単に言うと、うらやましい。
もっと早く、ボクシングに出会っていたならば、私の人生はおそらく今とは違っていたのではないでしょうか。
第74回東日本新人王決勝戦
ライト級5回戦
◯有岡康輔(三迫) vs ●内藤未来(E&Jカシアス)
(5ラウンド1'03 TKO)
有岡選手が強かった。堅いディフェンスで内藤の攻撃をかわし、
2ラウンドで2度のダウンを奪い圧倒的に優勢に。
内藤も何とか切り返して追い込むもラストの5ラウンドで有岡がラッシュ。
レフリーが試合を止めました。
試合中、かいつまんで撮影した写真を見ましたが、内藤の攻撃を有岡が巧みにかわしている。紙一重の偶然が有岡選手に傾いた、というところでしょうか。
負けてこそ学ぶものもあります。
内藤未来選手は必ずリングに戻ってくるでしょう。
その時には必ず進化して来ることを期待しています。
ウイニング
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